現在の島根県、奥出雲に伝わる高度な製鉄技術「たたら製鉄」。
日本刀をつくるために、純度の高い鋼を生み出すこの技術は、1300年の時を経て今に伝わる。
現代の最先端の溶鉱炉をもってしても、未だにつくることができないこの鋼の精錬技術は、いつの時代も権力者にとって争いの火種となる。
たたら製鉄の技術を守っていく宿命を背負った主人公はその運命に疑問を感じ、旅に出る。
旅から戻った主人公を待ち受けていたものとは--
日本の伝統を受け継ぐべき主人公の成長と苦悩、人が織りなす大いなる自然との共生を描く、
日本人の心に訴えかけるストーリーと映像美。
映画『たたら侍』の物語の舞台となるのは、八百万の神々が集い、
日本文化発祥の地ともいわれる出雲の国。
大国主による国造り・国譲りの神話が生き続ける日本の原点で。
この地に残るたたら製鉄をモチーフに映画『渾身 KON−SHIN』の錦織良成監督とその主役を演じ世界にも高い評価を受けた青柳翔が再びタッグを組む。そして、エンタテインメントによる社会への貢献を掲げ、「日本を元気に」をテーマに活動するEXILE HIROがエグゼクティヴプロデューサーとして参加。
「世界に誇る“日本”を最高のエンタテインメント時代劇で伝えたい」日本の原点である出雲を舞台に、日本人の心を描いたかつてない本格時代劇。
三人の想いを一つにした『たたら侍』、2017年春以降、公開予定。
日本人のイメージって、世界の人たちにはある程度固まってしまっていると思うんですが、
それを打ち破って皆さんに気づいてもらいたいことがあります。それは日本人の優しさや穏やかさ、きめ細かさといった本質的な部分。
日本人の我々も忘れつつあるけれど、日本人の持っているメンタリティはまだまだ捨てたもんじゃない。
繊細で奥深い心を理解してもらうことは、日本人はもちろんですが、アジア、世界の人たちの幸せにもつながるような気がしています。
中国、韓国、ASEAN諸国、インドなども含めて、日本人はアジアの文化を享受してきて、あらゆる文化を内包している国じゃないかと思います。
でも、そのことをまわりの国々は意外なほど気づいていないし、ある意味、勘違いされている部分もある。
だからこそ、本当の意味で日本人を伝えたい。今回の『たたら侍』を 通じて、上辺だけの侍や刀のイメージ、日本人に対する誤解や既成概念を少なくとも覆せるんじゃないかと考えています。
かつて欧米でも武士道が広がり、やがて日本映画などにより、刀を持つ侍といった異文化が一気に世界に広がりましたが、
それから久しく日本人への理解は深まっ ていないような気がします。
たぶん、日本人自身も本質はわからなくなっているのかもしれない。
日本人を世界に伝え理解してもらうのと同時に、日本人が日本人を再発見するという意味において、単純にウケそうだから時代劇、
ということでなく、『たたら侍』では本質的な日本人に切り込むことで、日本人であることを心から誇れるエンタテインメント映画にしたい。
そして世界の人をあらためて驚かすことができるのではないか、それが若い世代の皆さんにも新しい感覚で伝わってほしいと期待しています。
“Love, Dream, Happiness”という理念は、僕が映画でめざしている世界観と同じではないかと感じています。
映画としては、今の日本人に問いかけるならこういう形もあるんじゃないか、とHIROさんと二人で話しているとワクワクして発想や夢が広がり、
青柳 翔、EXILE TRIBEをはじめ多彩な才能とのコラボなど可能性が何倍にもふくらんでいます。
既成概念を壊せるプロデューサーが出現しないと映画は変わらない…。
力を合わせ、ゆくゆくは日本の映画づくりに新しい道をつくることができるんじゃないかとHIROさんとの不思議な出会いに感謝しています。